GIMP – Ubuntu for フォトグラファー

gimp_icon_150Windowsユーザだった頃の私が始めて出会ったオープンソースアプリがGIMPだった。4ページを越えるAmazonのGIMP関連の書籍を見ても、もっとも有名なオープンソースアプリであるだろう。
業界のデファクトスタンダードであるPhotoshopに華麗に切れ込んだGIMPはもちろん、Ubuntuユーザとなった今では欠かせないアプリだし、Photoshopよりも使いこなしている。

GIMPだけについて書かれているブログやサイトはいくつもあるはずなので、Life is a Gambleでは、簡単なレタッチと、オススメのプラグイン、Rawの現像フローを紹介する。

まずは、簡単なレタッチを通じてGIMPの紹介から始めよう。

GIMPの準備
gimp_toolwihdowsGIMPに限ったことではないが、とくにGIMPではデュアルモニターがオススメだ。
ツールウィンドウと、作業ウィンドウを分けておくと、やはり作業は大分楽になる。
私の場合、ツールウィンドウとして、ヒストグラム、フォント、パレット、ツールボックス、レイヤー、ブラシのウィンドウを表示させているが、GIMPにて、ウェブデザインもやるので、それに合わせてある。
写真のレタッチであれば、レイヤーと、ヒストグラム、そして、ツールボックスがあれば十分だろう。

現像フローの回で、詳しく紹介するが、私の場合、撮った画像はF-Spotで管理している。
F-SpotからGIMPへ画像を直接エキスポートできるし、F-Spotでなら、バージョン管理もしてくれる。
Raw形式の場合だと多少フローを変更しなければならないが、それはまた後ほど。

今回、TwitterにてGIMPについての質問を投げかけたところ、写真のレタッチを1件、例として紹介して欲しいという依頼をいただいたので、
その例を見ながらGIMPの紹介をしていこう。

ユーザから寄せられた画像は、カメラのデフォルトでは若干彩度が足りないように感じるそうだ。
実際の画像は撮ったままの原寸だったので、ウェブ用にリサイズした。

補正する画像

補正する画像

まず、レタッチの際にはオリジナルを保持しておく。
GIMPにはPhotoshopのような調整レイヤーがないので、元画像を補正している内に、元に戻せなかったり、
元画像を参照することができなくなって、困ったりする。
なので、私は常にオリジナルを保持するために、レイヤー上でコピーを作成し、そのコピーにレタッチを施す。
レイヤーのコピーは、レイヤーウィンドウで、コピーしたいレイヤーを選択し、右クリックからレイヤーを複製を選ぶ。
これで準備は万端。

今回は色見本をいただいたので、その色を手がかりに写真の色を補正していこう。
2枚の写真を見比べると、補正する画像は、全体的にくすんだ印象を受ける。

色見本

色見本

ヒストグラムで見ると、さらにその違いがはっきりする。

補正する画像

補正する画像

色見本

色見本

補正する画像は、色見本と比べると、ヒストグラムの右側に色がない。
全体的に色が足りない状態だが、青のチャンネルで比べると、青の分布の差がとくに顕著なのが分かる。

このヒストグラムを頼りに修正をしてみたが、元画像が青の情報をあまり持っておらず、
単純に明度を補正するだけでは、緑っぽい画像になってしまった。
ここで試した手順は、
メニューの色から、トーンカーブを選択、チャンネルを明度のまま、
薄く表示されているヒストグラムの右端の山まで、ポイントを直線的に置いた。
ちなみにトーンカーブはレタッチにおいてもっとも頻繁に使用するツールだろう。

トーンカーブ

トーンカーブ

上図の様な形にした。

一旦元に戻して、最初からやり直し。
今度は別のアプローチで、色のバランスを変更してみた。

メニューの色から、カラーバランスを選択。

カラーバランス

カラーバランス

カラーバランスはその名の通りの機能で、画像のシャドウ、中間調、ハイライトで色のバランスを変更できる。
私はホワイトバランスの微調整に使うことが多い。
デフォルトでは中間調が選択されているが、私はいつもシャドウから調整することにしている。

今回のケースだと、青を強調するようにしたいので、カラーバランスもそのように調整する。
特定の色ばかりを強調すると、全体的に色がおかしくなってしまうので、適宜他の色も調整してやると
自然な仕上がりになる。

今回は、シャドウ部を
青+10、緑-10、赤-10。
中間調、ハイライトでは
青+5、緑-5、赤-5
としてみた。

全体の緑が青に置き換わった印象に仕上がったが、まだ青さが足りない。

cimg_middle

そこで、
現在補正をしているレイヤーをコピーし、コピーしたレイヤーのモードを
微粒結合に変更。
画像全体の彩度をグンと上げることができる。
さすがに効果がきついので、不透明度を25に変更した。

彩度を上げただけだと、どうしても全体的に暗い印象になってしまうので、
先ほど追加したレイヤーをさらにコピー。
今度は、このレイヤーをスクリーンモードに変更し、不透明度を40にした。
写真全体が明るくなって、上げた彩度も自然に見えるようになった。

色味の調整はこれで良さそうなので、レイヤーを結合してしまう。
一旦、オリジナルは不可視にしてから、レイヤーウィンドウ上で右クリックし、
可視レイヤーのみ結合しよう。

ここからはお好みだが、
調子を整えるのに、フィルタから強調、アンシャープマスクを、
半径3.0、量0.25、しきい値1をかけた。

レタッチが終了したのが、こちら。

補正終了

補正終了

色見本の青みを出すのには至らなかったが、他の色のバランスを見ながら、青を強調することができた。

GIMPでできることの本の一部ではあるが、GIMPのイメージは掴めただろうか?
次回はGIMPで使える、オススメのプラグインを紹介しよう。

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  • Published
  • 2009 Mar 08
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コメントはこちらから

  1. 素晴らしいの一言です。
    私のお願いを聞き入れていただき本当にありがとうございます。

    GIMPが多機能だということは誰もが知るところだと思いますが、
    実際に使ってみると機能が豊富過ぎてどれを使えばいいのかわからないという現実があります。
    このように最初から終わりまでを詳細に説明していただけると、なるほどこういう流れで作業すれば良いのかと、とてもためになります。

    この記事から学んだことを元に、いろいろとGIMPの機能を試したところ、
    色→色彩-彩度というツールが使い勝手が良いことも発見できました。

    ちなみにですが、シングルモニタの場合でも、
    “compizcofig-settings-manager”で設定できる
    Compizプラグインの「最大化」という機能を使うと、
    初期状態の左にツールボックス、右にレイヤーなどのボックスとなっている状態で、
    編集画像のウィンドウで”Super+m”を入力すると、
    余っている領域一杯にウィンドウが最大化されて便利です。